夢の余韻



二人で見た七夕から七夕への三年間の夢。

そんなものあるわけない。
でも二人でいた。



二人だけであの部屋に3年間。



その事実は、不思議と私を支えていた。

こうなってしまっても。



こんなことになってしまっても。




「知ってたんですか。こうなること。」
「いいえ。知りませんでした。」



一週間前。

涼宮さんによって意識のすべてを失っていたキョン君は姿を消した。
犯人は分かっていた。

たぶん古泉くんにも分かっていただろう。


涼宮さんは毎日自分の足で彼を探している。


私たちも手伝っているけど。
でも、見つかるはずもない。



キョン君はきっと彼女が連れ去ったから。



それでよかったのかもしれない。


キョン君は本当に彼女が好きだったから。
悔しかったけどそれはよく分かったの。



ごめんなさいって笑ってた。



だから私は、さびしくて時々思い出す。
彼との凍結した二人だけの3年間を。



記憶にあるわけもないのに、その事実だけを
負け惜しみのように思い出す。



そして私は

またあの時間にもどるのだろう。




ここに彼らを導くために。


END




このシリーズなんの展望もなく結構書いてました;;

みくるちゃんの仕事ってよくよく考えれば
かなり辛いように思えます…。


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